秋の味覚『栗』は焼いては『焼き栗』、焚いては『栗ご飯』。洋菓子や和菓子にも、甘いスイーツとして大人気の秋を代表する食材のひとつですね。
そんな栗、果肉と思って食べている部分は、実は種だったと知っていましたか?そして、この種には、女性に嬉しい栄養がたっぷり詰まっているんですよ。
そこで、今回は、栗が持つたっぷりな栄養素とその効果について『栗の魅力』をご紹介します。美味しい種を存分に味わってみましょう。
栗は健康にいいってホント!?
栗は『ブナ科クリ属』の木で、アーモンドやクルミなどと同じ種実類なので、実は種を食べていることになるんですよ。
栗のイガが皮にあたる部分で、皮と思っていた鬼皮が果肉にあたるなんて驚きですね。そしていつも食べている渋皮と黄色い中身が種なんです。
栗の種類とその特徴
栗は世界中で栽培されていて、その種類は『日本栗・中国栗・ヨーロッパ栗・アメリカ栗』と4つに分けられます。今回はは、日本栗『和栗』についてご紹介します。
【主な和栗】(生産量が多い品種)
- 筑波(つくば)
重さは20g~25gで実が大きめ、栗らしい香りとほっこりした舌ざわりで美味しいです。保存性に優れているので加工用として使われることが多いです。
- 利平(りへい)
重さ25g~28gと少し大きめ、外皮は固く剥きにくいが渋皮は剥きやすく、甘めが強く栗の王様と呼ばれるほど美味しいです。
- 丹沢(たんざわ)
重さは23g前後で実は大きめです。加熱するとほくほくとした食感を楽しめます。早生で、いち早く店頭に並ぶのはこの品種です。
- ぽろたん
重さ30gと大き目で丸っこい形で、ホクホクとした食感と甘みもあり、栗きんとんに最適な栗です。
- 柴栗(しばぐり)
山に生息する山栗と呼ばれています。やや粒は小さめで皮を剥くのは大変ですが、栗本来の味で美味しいです。
- 銀寄(ぎんよせ)
重さは20g~25gで平らっぽく広い形をしています。栗らしい風味とほんのりとした甘みが特徴です。
- 岸根(がんね)
重さは30g~40gと最大級の大きさです。実は甘くまろやかな味で、加熱すると崩れやすいので、形を残す料理には注意が必要です。
栗は健康に良い
栗の渋皮にはポリフェノールの一種で『タンニン』が豊富に含まれていて、渋皮も一緒に食べることで、抗酸化作用で生活習慣病の予防にもなります。
栗は女性に嬉しい栄養がたっぷり
栗には健康にいいと言われている栄養素がタップリ含まれています。
栗のおもな栄養成分
栗100gあたりに含まれる栄養素は次の通りです。
栄養素 | 含有量 |
エネルギー | 167kcal |
水分 | 58.4g |
タンパク質 | 3.5g |
炭水化物 | 36.7g |
灰分 | 0.8g |
飽和脂肪酸 | 0.11g |
不飽和脂肪酸 | 0.36g |
食物繊維 | 6.6g |
ビタミンE | 3.3㎎ |
ビタミンB1 | 0.17㎎ |
ビタミンB2 | 0.08㎎ |
ビタミンB6 | 0.26㎎ |
ビタミンC | 26㎎ |
ナイアシン | 1.0㎎ |
葉酸 | 76㎍ |
パントテン酸 | 1.06㎎ |
ナトリウム | 1㎎ |
カリウム | 460㎎ |
カルシウム | 23㎎ |
マグネシウム | 45㎎ |
リン | 72㎎ |
鉄 | 0.7㎎ |
表で見るように、ビタミンCやカリウム、食物繊維が多く含まれているのが特徴です。
栗の栄養って何に効果があるの?
栗に含まれるビタミンC、カリウム、食物繊維そして葉酸は、人の体の健康を保ってくれる栄養そのものですね。それぞれの栄養素には次のような効果があります。
■ビタミンC
ビタミンCは皮膚の再生の手助けをおこなうなど、シミやそばかす、肌の炎症に効果的があると言われています。
■カリウム
人の体内で過剰となった塩分(ナトリウム)を排出してくれます。むくみの軽減や血圧の改善などに働きかけてくれると考えられています。
■食物繊維
ご存じの通り、体内の老廃物を排出してくれる働きをします。便通をよくし、肥満や糖尿病といった生活習慣病の予防にもいいとされています。
■葉酸
栄養素の一つである『葉酸』という成分は、妊婦さんに良い効果をもたらす成分で、胎児の健やかな成長に必要不可欠な栄養源といわれています。
日々の食生活の中で足りないと感じた時は栗を食べて補うのもいいでしょうね。
栗は健康に良いと言っても、食べすぎると消化器官の乱れや便通異常が起こったりします。食べすぎには注意してくださいね。
栗を使ったおすすめレシピをご紹介
栗を使って自宅で簡単に出来る栗料理をご紹介します。
|白だしで、簡単栗ご飯・栗おこわ
塩気の効いたご飯で、栗の甘みが引き立ちます。もち米入りで、お弁当にも最適です。白だしで簡単に味付けができます。
【材料】(3合分)
★生栗【皮剥き計量】 1ネット(430g)
★もち米 1合半
★米 1合半
★白だし【10倍濃縮】 大さじ2
★みりん 大さじ1
★塩 小さじ1と1/4
引用:クックパット(外部のページに飛びます)
|揚げ栗のチリガーリック
生栗揚げちゃいました。鬼皮と渋皮を剥く手間いらずでおつまみになる栗レシピです。残った皮を剥きながら食べます。
【材料】
栗(生)10〜15個
■ 【スパイス】
塩小さじ 1/2
パルメザンチーズ小さじ 2杯
ガーリックパウダー 少々
チリパウダー 適量
ブラックパウダー 適量
引用:クックパット(外部のページに飛びます)
|甘い栗入り茶碗蒸し
甘すぎず、サラッと食べれちゃいます。だしの味もしっかりして、中身はお好みの具材を入れてどうぞ召し上がってください。
【材料】(5人分/3人分)
たまご(全卵) 5個/3個
水 500cc/300cc
白だし 大さじ5/大さじ3
栗の甘露煮 5粒/3粒
(栗とシロップを分けておく)
鳥肉(好みの部位) お好み
ほうれん草 お好み
たけのこ お好み
かまぼこ お好み
引用:クックパット(外部のページに飛びます)
|贅沢・簡単!モンブランケーキ
市販品を活用して子どもと楽しみながら作れます。
味も見た目も大満足です。
【材料】(栗餡400g分)
栗餡 400g
グラニュー糖 お好みで
塩 ひとつまみ
生クリーム 大さじ4
ビスコ(発酵バター仕立て) 1箱
タルト生地(市販品) 9個
渋皮煮 お好みで
引用:クックパット(外部のページに飛びます)
お料理に、お子様が喜ぶスイーツに、栗は栄養満点で美味しく食べられる食材です。ぜひ、お子様と一緒に栗を代表するケーキ『モンブラン』を作ってみてはいかがですか。
まとめ
秋の味覚には、健康な体つくりに欠かせない栄養がたっぷり含んだ食材が多いですね。その中でも『栗』は栄養素も高く、体の健康や美肌効果もあります。
日々の食生活で栄養素が足らないと感じた時は、栗を食べて栄養を補うといいですね。
でも、食べすぎには注意してください。胃のもたれや便通異常になることもあります。毎日少しずつ食べることをおすすめします。