数日前、モバイルバッテリーが電車内で発火する事故が発生しました。
火柱が20~30センチあがったようです。
幸い、怪我をした人はいなく、電車運行にも影響がなかった為、あまり大きくは取り上げられていませんでした。
しかし、スマホをもつのが当たり前の時代。
モバイルバッテリーを持っている人も多くいます。
周りで発火したら・・・。
自分の身近な人の持っているモバイルバッテリーが発火してしまったら・・・。
明日は我が身です。
発火してしまう理由や対処をご紹介していきます。
モバイルバッテリーが発火する事故多発
近年、スマホやタブレットが急速に普及していますね。
それと同時にモバイルバッテリーの需要も多くなっています。
平成25年から令和元年までで、消費者庁に報告されたモバイルバッテリーによる事故件数は、なんと162件。
なかには今回のように公共交通機関で起きたものも。
年々、増加傾向にあり、2018年の1年間で76件。
2019年は半年間で29件です。
これは、あくまで消費者庁まで報告があがっているものです。
こまかい事故、報告していないものも考えると、もっと多いのではないかと思います。
モバイルバッテリーの仕組み。発火する原因
モバイルバッテリーは、スマホとあまり大きさが変わらないものから、もう一回り小さいものまでいろいろありますよね。
総じて小さめ。
こんなに小さいのに、スマホを何度も充電できるなんてすごいですよね。
モバイルバッテリーの中身は「リチウムイオン電池」で出来ています。
リチウムイオン電池とは、スマートフォンや、デジカメ、電気自動車などに欠かせないもので、「膨大なエネルギーを溜め込むことができる」という特性を持っています。
しかし、一方でとてもデリケートで、扱い方によっては、発火したり爆発したりすることも・・・。
モバイルバッテリーは、そのリチウムイオン電池(モバイルバッテリー内のリチウムイオン電池はセルと呼ばれています。)と放電・充電するための回路などで出来ています。
そのセルが壊れてしまったり、途中の回路に異常が出てしまったりすると、発火や爆発をしてしまう可能性があるんですね。
モバイルバッテリーの発熱・発火を防ぐ方法
①リコール対象でないか確認
ネットなどで簡単に調べられます。
以前、リコール対象になっているとは知らず、使用し続けたモバイルバッテリーが発火する事故も実際に起きていますので、自分や身近な人が使っているモバイルバッテリーが対象になっていないか確認してみましょう。
②PSEマークがついているか確認して購入する
新たに買うという場合には、PSEマークがついているか確認してみましょう。
PSEマークとは電気用品安全法のマークで、安全かどうかの基準となります。
満たしているものには、このマークがついています。
今までモバイルバッテリーは対象になっていなかったのですが、新たに加わり、2019年2月1日以降このマークが無いものは販売できないことになっています。
③製品本体に衝撃や圧を加えない。暑いところに置かない
上記にもありますが、リチウムイオン電池とはとてもデリケートなものです。
衝撃や圧力をかけると発火・爆発の恐れもあります。
例えば、充電をしていて落としてしまったなんてことありませんか?
これも立派な衝撃ですね。
ポケットに入れておいて、そのまま座ってしまったら圧力を加えることになってしまいます。
案外、生活の中で普通に行っていることが、モバイルバッテリーにダメージを加えているんですね。
また、暑いところに置いておくと熱がこもってしまい、発火・爆発の原因になってしまいます。
④周りに可燃物を置かない
仮に、モバイルバッテリー自体の発火や爆発が、小さかったとしても、近くに燃えやすいものやスプレー缶があったらどうでしょう?
恐ろしいことになりますよね。
意識して、置く場所をもう一度考えるといいかと思います。
⑤異常に熱い。膨らんでいる。と思ったら使用を中止しましょう
セルや回路などに問題がある可能性が考えられますので、無理に使用を続けず、使うのをやめましょう。
そのまま処分となっても、絶対に普通のゴミとして出してはいけません。
爆発や発火の恐れがありますので、各自治体の廃棄の仕方を確認してくださいね。
万が一発火してしまった時の対処法
万が一、発火してしまった。
火花が散っている。
となった時には火花が落ち着くまで近寄らず様子を見て、火花が落ち着いたら、すぐ水か消火器で消火してください。
その後すぐ119番に連絡してください。
まとめ
モバイルバッテリーは便利ですが、中身はとてもデリケートなリチウムイオン電池。
使い方を間違えると発火したり・爆発してしまったりする可能性があるものだと、頭の片隅に入れておきましょう。
自分や身近な人が火傷や、怪我をしてしまうことのないよう、扱いには十分注意してくださいね。