60歳~65歳になって定年退職を迎えると、一夜で忙しい仕事から離れ、
第二の人生『セカンドライフ』へと生活が劇的に変化してきます。
人間の寿命も100歳時代と言われる昨今、現役を引退してもまだ30年~35年前後
第二の人生が続くことになります。
定年を迎え第二の人生に何がしたいか、またどんな生活を送りたいのかなど、
ご自身の考えやセカンドライフの準備をしておく必要があります。
そこで今回は、定年後から楽しく生きるための『セカンドライフ設計』について
詳しくご紹介します。
定年退職後のセカンドライフ設計とは!?
セカンドライフ設計とは、60歳~65歳を迎え現役を退いた後の人生を見いだすための
前準備であり『希望に満ちた第二の人生や新たなライフサイクル』を計画することです。
定年退職してもまだまだ元気、多芸多趣味で好奇心も旺盛な60歳代です。
これからは人生100年時代といわれ、現役を引退してからの時間を、
どのような生きがいを見つけ、どのように生活するのか計画する大切な時間です。
定年後の生きがいを見つけるための前準備は人生の棚卸から
セカンドライフ設計をおこなう前に、ご自身を知るためにも必要なのは
『人生の棚卸』
です。
こどもの頃にやっていた趣味をやめてしまった事や社会人になってやめてしまったなど、
人それぞれでいろんな経験があります。
いちど書き出してみると、忘れていたことや夢を持っていたことなどが
見つかるのではないでしょうか。
こどもの頃からやりたかったことの再挑戦
こどもの頃を振り返ってみて、習い事や友達と楽しんだ遊びや夢など
童心に帰って書き出してみる。
【例えば】
- ピアノ教室
- スポーツ(水泳教室・サッカー教室・空手教室など)
- ダンス教室(フラダンス・ジャスダンスなど)
- そろばん教室
- マンガが大好きで漫画家を夢見た
こどもの頃は父母がいろんな経験をさせたいと思うもの、
でも長く続くものはごくわずかです。この機会に再挑戦するのも良い考えです。
若いころに夢見たことややりたかったことを書き出す
子供のころや若いころ夢に見たこと、やりたかったことがあるはずです。
そんなひそかにあこがれていたことなどを書き出してみましょう。
【例えば】
- 俳優にあこがれていた
- 音楽が好きでバンドを組んでいた
- 船が好きでいつかは船舶免許をとる
- 字を書くのが得意、習字の先生になる
- カメラが趣味、仕事が忙しくやめてしまった
- 旅行好き、夢は世界一周の旅
- ショップの経営
夢に見たことや、やりたかったことはすべて心の中にあったものです。
書き出すということは、いまでも想いが強く残っている可能性が高いので、
定年後の生きがいが見つかるかもしれません。
その他にも、
- 社会人になってからやり残したこと
- これから何をしたいのか
- あこがれていた事
思いつくすべて洗い出すことが大切です。その中に生きがいとなるヒントがあるはずです。
老後資金の洗い出し
定年退職後のセカンドライフに必要な生活資金は約1億円と言われています。
そこで、老後の生活に必要な資金の棚卸をして、退職金や預貯金に、
どのくらい余裕があるのか、少なくとも下記5項目は事前につかんでおきます。
- 定年まで働いてためた預貯金額
- 退職金の有効活用
- ローン返済の有無
- シニア雇用で65歳まで仕事を続ける
- 65歳以降の年金額
資金棚卸の結果、資金が不足と判断した場合は、仕事の延長も考えなければなりません。
現在は全企業に対し65歳までの雇用を義務付けられることが決定しています。
定年制度の引き上げやシニア雇用の延長、定年制度の廃止など雇用期間延長なども考えられます。
生きがいを見つめなおすために候補を洗い出す
定年後の生きがいを見つめなおすために、その候補を洗い出すことが先決です。
その候補を7つの分野に分けてみました。
- 移住する
- 自己啓発
- 趣味
- ボランティア活動
- 健康法を見つける
- 仕事
- パートナーの存在
このように7つの分野から、それぞれ、何をどうするかを具体的に見ていきます。
移住
定年直後は、都会や街で働き続け体も心も疲れていると思います。
心を癒すために静かな田舎に移住したいとお思いの方も少なくないでしょう。
自然とともに生きる新しいライフスタイルをはじめたい方には老後の生活場所として、
- 実家に帰るUターン生活
- 憧れの農業をしながら生活するIターン生活
- 両親のいる実家に近い場所に移住するJターン生活
このように3つのパターンがあります。
これらは、定年後ご夫婦で暮らす、いま大人気の『田舎暮らし』です。
移住を機に農業を始めたい方には『地域おこし協力隊・移住支援金・農業体験』など
参考にするといいです。
自己啓発
定年退職してもまだまだ経験していない物事がたくさんあります。
ご自身のスキルアップに、興味のあることを積極的に取り組むことで
セカンドライフを楽しむことができます。
趣味
成長の過程でやめてしまった趣味への再挑戦。
また、国内旅行、海外旅行、豪華客船で世界一周など、
行けなかった旅行を時間が許す限り楽しむ。
また、興味があったができなかった事への挑戦(社交ダンス、釣り、登山・・・)
人生を振り返って、やり残した趣味に再挑戦することで、
一つの生きがいを見つけることができるでしょう。
ボランティア
福祉活動やNPO法人(特定非営利活動法人)に参加して
人の為になることを率先して行う、持続的な社会貢献活動の実現を目指す。
健康法を見つける
高齢者になると、友人との会話でも病気の話や、飲んでいるクスリの話題で盛り上がります。
健康管理(ジョギング・散歩)、健康グッズ、ジム通いなどに興味がわけば、
徹底的に健康オタクに挑戦するのもセカンドライフの一つです。
仕事
定年退職後も「生涯現役」として個人のスキルや能力を活かし、
働き続けることが生きがいと感じる方もいます。
また、新たに仕事を探し、シニア雇用のパートやアルバイト、
シルバー人材センターなどで仕事をすることで生きがいを見つける方もいるでしょう。
現役時代の経験をもとに、新たに起業や長年の夢であった
ショップ経営(カフェ、パン屋、洋菓子店)などを経営者としてセカンドライフを
楽しむことも生きがいの一つです。
パートナーの存在
65歳以上の高齢者にとっての『生きがいを感じるとき』をアンケートでみてみると
『配偶者の存在』と答える方は少なくないようです。
特に男性の場合、パートナーの存在が大きく影響しているようですが、
配偶者がいる場合は定年後さらに仲の良い関係を築くことが大切です。
1人暮らしの場合は、新たなパートナーと出会えることで生きがいを
見つけることができるでしょう。
セカンドライフ設計とは、定年後の人生を見つめなおす大切な時間です。
ご自身を見つめなおすための前準備(棚卸)や、7つの分野から候補を見いだすことが大切です。
まとめ
- 定年後のセカンドライフ設計は『希望に満ちた第二の人生や新たなライフサイクル』を計画する事です。
- 生きがいを見つける前準備は人生の棚卸から始めます。
- 7つの候補から生きがいを見つけましょう。
いまは、人生100年時代といわれ、現役を引退した後の時間は少なくても
30年以上残されています。
第二の人生を楽しく過ごすことは『生涯人生に悔いなし』と言える暮らしをしたいものです。
そのためにも、積極的にセカンドライフ設計に取り組み、
ぜひご自身にあった生きがいを見つけてください。