古墳をテーマに、大学生の淡い恋愛模様を描いたコミック漫画「やまとは恋のまほろば」
が話題になっているのをご存じですか?
作品を読んで実際に古墳巡りしてみようと思う方も少なくないでしょうね。
今回は、そんな古墳をテーマにした恋愛コミックに焦点をあて、人気の秘密とその面白さを、古墳と恋愛漫画が大好きな皆さんにご紹介したいと思います。
「やまとは恋のまほろば」ってどんな漫画?
「やまとは恋のまほろば」は、漫画アプリで2019年5月から連載している、大学の古墳研究会
に『まほろば』を見つけたちょっぴり恋愛が苦手な主人公三和穂乃香(さんわほのか)の
恋愛物語です。
穂乃果は関西の大学に通う1年生で自分のスタイルにまったく自信がない女子大生。
自ら「デブス」と言い「自分の体形は前方後円墳なのよ!」と自虐的(じぎゃくてき)
に話す女の子が『まほろば』を見つけ、少しずつ前向きになっていく穂乃果が可愛いい
と人気なんですね。
タイトルの『まほろば』の意味は?
漫画のタイトルですが、どんな意味があるか調べてみました。『まほろば』とは、
『素晴らしい場所』や『住みやすい場所』という意味の日本の古語(こご)です。
では、『やまと』の意味とは何か!これは、中国の古代王朝が、日本列島に住む人びとを
倭(わ)の住人と呼ぶ『倭人(わじん)』という言葉です。
『倭』は「やまと(ヤマト)」とも読まれ、日本の『大和の国』としても知られる現在の
奈良県だそうですよ。
古墳を調べると必ず出てくる、ヤマト政権の大王のお墓があの有名な『前方後円墳』で、
この物語と繋がっているんですね。タイトルから察すると、『大学の古墳研究会は恋する
穂乃果の住みやすい場所』ということになるのでしょうね。
古墳がテーマの恋愛漫画『あらすじ』
「やまとは恋のまほろば」のあらすじを紹介するまえに、著者についてまとめました。
著者と出版
著者は『浜谷みお』さんで発行元はLINE Digital Frontierです。漫画のジャンルは
恋愛少女漫画です。初版は2019年9月で現在までに第3巻まで発刊されています。
受賞は、第23回文化庁メディア芸術祭・漫画部門『審査委員会推薦作品』、
第10回ananマンガ大賞『大賞受賞』されています。
物語の設定
大学の近くに、おたけやま古墳という前方後円墳があり、自己肯定感(じここうていかん)
の低い穂乃香は大学のサークル「古墳研究会」に入ることに。
そこで出会った同級生の『飯田君』とお調子者の上級生『可児江先輩』の2人の男性と
友情や淡い恋心を抱く「胸キュン!」物語です。
古研の活動の一環として墳丘に一緒に登ったり、合宿中に恋敵が現れたり、さまざまな場面に
古墳も登場します。
あらすじ
物語は、おたけやま古墳の麓にある大学に通う主人公の三和穂乃香は、古墳研究会(古研)
に所属する大学1年生。
高校からの親友の友葉が大学で楽しい『キャンパスライフ』を過ごす一方、自己肯定感の
低い穂乃香は一人疎外感を感じつつも、古研が唯一の「心のオアシス」となっていくのです。
そこには、同級生の飯田君と3年生の可児江先輩がいつも一緒で穂乃果のことを受け入れ、
古墳について楽しく語る日々を過ごしています。
しかしある日、古研の同級生である飯田くんをひょんなことから意識し出してしまうので
あった・・・!?そして古墳が引き寄せる恋愛不器用な『古墳と恋の成長物語』が始まります。
主な登場人物をご紹介
物語が進むにつれさらに面白くしてくれるのが主人公の穂乃果を取り巻く人間関係ですね。
ここでは物語の主な登場人物を紹介します。
【主人公】美和 穂乃果(さんわ ほのか)
自分の体形にまったく自信がなく、周りから「ブス」「デブ」と言われ、悪評を聞きすぎて
麻痺したかのように受け流すことが出来る「ぽっちゃり体型」の主人公。
高校からの友人と大学で知り合った友人と仲良くしているが、キラッキラな2人に対して
自分とは違う人間といつも劣等感を感じている。
そこで出会ったのが、通称『古研』という同好会で穂乃果の唯一な癒しの場所でした。
【同級生】飯田(いいだ)
穂乃果の同級生で古研の仲間。容姿はどちらかと言うと「イケメン系」で、性格は穏やかで
物静かな男子です。人を選ばず誰とでも接することが出来るタイプで、穂乃果にも体型や
性格をイジルことなく接してくれる。
普段、恋愛経験の少ない穂乃果にとって重要な人物となっていきます。
【先輩】可児江(かにえ)
大学3年生で古研の幹事長です。いつも飯田君と一緒に同好会に来ては古墳について
語り合います。
いくつもの部活やサークルに所属する積極的な性格で、穂乃果の恋を、いち早く見抜く
鋭い観察力があるなど、この物語を面白くしてくれています。
【親友】友葉(ともは)
穂乃果とは高校時代からの女友達です。ロングの黒髪で美人とくれば、何かと目立つ女子大生。
キラッキラの「キャンパスライフ」を大いに満喫する今どきの女子大生。
【大学の友達】丹菜(にな)
大学に入学してからの穂乃果の女友達。ほんわかした今どきの可愛いキャラで2人を
よく合コンに誘ってはキャンパスライフを楽しんでいる。イケメン大好き系で
可児江先輩のことを意識するようになる。
【3年生古研先輩】:鈴川(すずかわ)
とにかく古墳に詳しい女性の先輩です。物語に出てくる古墳を解説してくれるかも・・・。
【3年生古研先輩】:坪井(つぼい)
古研の先輩で3年生。友人からツー坊の愛称で呼ばれている。鈴川さんと何かがあったとか。
「やまとは恋のまほろば」のここがおもしろい!
この物語には、古墳はもちろん、いろんな見どころがあります。これからこの物語を
読んでみようかなとお思いの方に前知識としてその見どころをご紹介しましょう。
ネタバレではないですよ。
穂乃果と飯田の恋の行方は!
この2人いったいどうなるの・・・!
徐々に距離が縮まり気になる2人ですね。当然ですが、物語が進むにつれ恋の行方は
どうなっちゃうのでしょう。
ある時、高校時代に行った『おたけ山古墳』に飯田君といった時、おたけ山古墳の
マスコットキャラアクター『おたけやん』を「これ可愛いから買ったんだけどあげる!」
と言われた穂乃果、飯田君の「かわいい」その一言が気になってしまうのです。
おたけ山古墳は高校卒業前に友人の友葉と行った場所。その時、穂乃果が「おたけやん」
と似ていると笑っていた友葉と、大学に入ってもまた一緒に来ようねと約束した思い出の
場所だったのだが、その友葉は大学デビューで・・・。
古研は穂乃果の「まほろば」だった!
穂乃果の癒しの場所であり古研の部室が唯一心のより所
です。飯田君たちと部室で何気ない話で盛り上がるシーンは、穂乃果にとってこの部室が
『まほろば』なのだと読んでいて感じる場面です。
墳活の面白さが伝わってくる!
物語中に語られる古墳の知識がついてくるのも見どころですよ。古墳研究会を舞台に
展開する物語が自然に古墳の基礎知識として身についてくるんです。
すでに墳活をしている方でも、特に、コミック漫画として読んでいた方は、自分も
墳活してみようかなとついつい思ってしまいますよ。
「やまとは恋のまほろば」は、ちょっぴり自分に自信がない方や、恋をするにも
臆病な方にも楽しんで読んでいただけます。試しに1巻を読んでみてください。
きっと恋にも古墳にも興味が湧いてきます。
まとめ
この作品は若い女性読者が多く、連載されるたび「ニヤニヤがとまりません」
「ほっこりするけど泣ける」「近くの古墳に行ってみたくなる」などの感想が
寄せられています。
漫画を読むだけでも墳活が楽しめるので、この漫画を読んで、古墳に興味を持たれた方、
ぜひ墳活巡りを経験してみてください。きっとあなたも、この先の穂乃果の行方と
古墳の魅力に引き込まれます。